伝説のスピーチ
ありがとうございます。すごく緊張しています。OK、やりましょう。
ディー(ゴードン)、雄星(菊池)、今夜は泣くなよ。
すごく幸運なことです。
東京で引退宣言をした夜、あの日はシアトルの素晴らしいファンたちがいなかったため、不完全な気持ちでもありました。
今夜は、何年も温かくサポートしてくださったファンの皆さんに感謝の気持ちを伝えたいと思います。
2001年にシアトルへ来た時は、日本から来た野手は一人もいませんでした。
やってきたのは、27歳で、小柄で細くて、そして無名の私でした。
私を受け入れられない理由もたくさんあったと思いますが、
皆さんは両手を広げて私を歓迎してくれました。
そして、その歓迎が止まることはありませんでした。
私が一度(シアトルを)去って、戻ってきた時でさえも。
2018年に戻る機会を与えられた時は、本当に嬉しかったです。
あなた方ファンの皆さんがいたからです。
ありがとう、シアトル。
また、アメリカ各地を訪れた時にも私をサポートしてくれたニューヨーク、マイアミ、アメリカのファンたちに感謝します。
野球はアメリカの国民的な娯楽です。
野球を愛し、尊敬する皆さんの前でプレーできて、とても幸せでした。
偉大なライバルたちと共に野球がプレーできたことも、光栄に感じています。
彼らは私にインスパイアを与えてくれ、より高いレベルに引き上げてくれました。
今は、若く才能に溢れ、将来チームを優勝へ導いてくれる選手たちと過ごすことに喜びを感じています。
言語や文化も違い、20歳もの年齢差もありますが、彼らと過ごすことを楽しんでいます。
なぜなら、彼らの野球への情熱は本物だと感じるからです。
私のキャリアを振り返って、その中に誇れることがあるとするなら、
2001年の初めてのゲームから2019年の最後のゲームの日まで、日々挑戦をしつづけ、情熱を持ちつづけてきたことです。
シーズンの最後に差し掛かり、すべての選手に覚えていてほしいことは、
「プロフェッショナルとは何か?」ということです。
シーズン最後の日々は、シーズン初頭からそれ以降の日々と同じくらい大事です。
毎日、同じ情熱を持ち、自分のやるべきことをやることが必要なんです。
それが自分のパフォーマンスに繋がり、
特別な試合を楽しみにしているファンに与えられる贈り物になるはずです。
シアトル・マリナーズの皆さん。
私が愛するこの街で、愛する野球をプレーする機会を与えてくださったことにずっと感謝しています。
そして、常に私をサポートしてくれる家族にも感謝します
さあ、プレイボールです!