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「彩りを与えられるといいなと思っています」大森元貴

大森 元貴は、日本のバンドマン、ギタリスト、作詞家、作曲家、編曲家。ロックバンド・Mrs. GREEN APPLEのメンバーで、ボーカルとギターを担当。メンバーカラーは赤。東京都西東京市出身。生年月日1996年9月14日

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「やり過ごす」「気を紛らわす」ことがエンターテインメントにおいてすごく重要だと思うんです、僕は。

日々生きていく中で、屈曲して気を落とす瞬間って誰しもがあることじゃないですか。そういうときに、本当に根本的な部分で「頑張れ」とかいうことは僕はあまり言いたくなくて。自発的に、「なんだかやれそうな気がする」「なんとか今日なら乗り越えられる気がする」みたいな、ちょっとしたその人の魔法になれるような、そういう彩りを与えられるといいなと思っています。

あくまで僕の価値観ですけど、“いとおしい、憎めない不純物たち”なんですよ、バンドっていう生命体って。

自分で曲も作って、作詞もしてアレンジもして、「僕が僕が」ってワンマンになりがちなんですけど。そこに対して、「うん、そうだね」と言いながらも、ガッと足並みをそろえられない瞬間とか、そういうのは表現者からするとすごくストレスなんですけど、その“ストレス”が、ものづくりにとってとても大切な気がしていて、僕は。

誰かに評価を求めるのではなく、僕ら自身の中でやりがいや評価基準を握るライブをやりたかったんです。

活動再開のタイミングに関しては、裏切っていいところと裏切っちゃいけないところがあるなという意識があって、でも、そこで僕らはこれ以上ないだろうというボールを投げられた自負があるので、だったらそこからはなぜ休止したのかを表現や活動で示唆していかなきゃいけないと思ったのが、こういう企画につながったんだという気がしています。

「不純物があって楽しい」「不自由があって自由」みたいなことで言うと、お互いがお互い「なんだこいつ」というのもありながら、でも、それが音として鳴らしたときに、「やっぱこの人じゃなきゃダメだよな」という瞬間に、何か快感を得てしまっているんでしょうね。

家族のようで、大親友のようで、でもビジネスパートナーでもあって、戦友でもあってっていうのは不思議な関係値ですけど、でもソロだとそれはないですからね。楽しいことが「×3」になって、悲しいことが「÷3」になるといいなという思いで作っていきましたね。

結局僕、自分に書いているところもあるんですよ。だから、やり過ごせない夜とか、もうどうしても夜に飲まれちゃう瞬間だったりとか、気持ちがダウンしたりとか、そういうときに、自分の曲に意外と助けられるっていう不思議な現象が起こりますね。

「絶食系」という言葉もあったりしますよね。これは恋に限らずですけど、人とのつながりをあらかじめ自ら決め込んでいる人が多い気がしてて、「それってどうなの?」と。それはちょっと寂しい気がするし、まだあきらめる必要とか、何かを決め込む必要は全然ないのに、と思うんですよ。もちろん、人生の中で恋人を作るのがすべてではないと思いますけど、自分はずっと音楽をやりたくて、それに没頭していたものですから、そういう何かのめり込めるものがあるといいんじゃないかなと。

大事にしているのは、ただ楽しい明るいだけで終わらないというところ。僕たちって一見、爽やかな楽曲に聴こえると思うし、ポップなバンドって思ってもらえることが多いんですけど、実は歌詞は内省的というか、インナーに寄っていたりするので。人の情緒、陰と陽、躁と鬱、喜びと悲しみ…そういったコントラストは1曲の中でも大切にしたいと思っています。

嘘は書かない。思ってもいないことは書かないというところも、曲を作る上で大切なポイントです。

相手を喜ばしたい、自分が喜びたいっていう気持ちで曲を書いてる。音楽は自分の中でツールで、一番向いている近くにあったものとしか思ってないってとこから始まってるので。だから鍛練としてずっと家に籠もって作ってた時も誰かと繋がろうとしてた

ソロじゃなくてバンドだって自分の中でわかった時に、誰が見てもおもしろいと思えるプロの集団を作ろうと思って。自分らが楽しいだけじゃなくて、人を楽しませることが大前提にあって、自分がなおかつ楽しめればいい

僕らにとって予期せず起こったことですら、美しいストーリーになってしまうというか。それで間違いないしそれが正解なのはわかってるけど、やっぱりどこか寂しいんですよ。それでもこうして無事にフェーズ2をスタートさせることができて良かったなって思ってはいますけどね

大事なものを大事にできなかったという喪失感を経た上で……それでも希望を持って生きていかなきゃいけないから。そういう自分への鼓舞じゃないですかね

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