Artist 名言

「劣等感は負けん気につながります」R指定

R-指定は、日本のラッパー、作詞家、俳優。Creepy Nuts、梅田サイファーのメンバー。大阪府堺市出身。妻はタレントの江藤菜摘。生年月日
1991年9月10日

名言

俺は不安に勝てたこと、ないっすね。

ジジイになってもラップしたいし、自分が楽しいと思い続けたいし、「あいついつまでたっても楽しそうやな」と思って貰えたら本望ですね。

「不安と向き合う」って、そもそも根がポジティブな人の発想じゃないですか?

劣等感やコンプレックスに向き合ってラップにしていくことが、自分のなかではすごく大事なことです。なので、俺が作る音楽が学校や社会に対して劣等感を感じる人に響いてくれたらいいな、と思って作っています。

不安を感じることって、めちゃくちゃ傲慢なことやなって気が付いたんです。

外側から見たら「なにもしてない」って思われるんでしょうけど、そういうときに吸収したものが、今でも俺を動かしている。

不安との向き合い方の第一歩としては、「自分を高く見積もってることを認める、偉そうな自分を認める」ってことからじゃないですか。

ラップをしている人は「不良っぽい」と思われるかもしれませんが、俺はまったく不良ではなかったです。とはいえ優等生だったわけでもない。勉強はできないし、運動神経も悪いし、コミュニケーション能力も低くて、学校という世界のなかではかなり下の方の人間でした。

マイク持って人前に立つ時点でかなり“勘違いしてる”ようなもんですからね。そんなヤツが謙虚な人間なわけがない。

みんなが当たり前のようにできていることが自分にはできなかった。そのことに無力感を感じて「自分にはなんもないな」と思っていました。

俺らみたいな“ネガティブとか言って本当は傲慢なヤツ”には、調子のる暇もないぐらいしんどいほうがちょうどいいんじゃないですかね?

それまでは俺自身も「ラップなんて自分とは無縁の世界や」と思っていました。ところがよく聞いてみると「この曲のメッセージって、不良だけに向けたものじゃないな」とわかってきたんです。俺にも「お前、そのままでいいぞ」と言ってくれているように感じました。だから、「不良じゃない俺でも、もしかしたらラップはできるかも」と思ったんです。

かっこいいと思うラップは、売上チャートにはほとんどないような状況でした。こんな状況で「俺ラップ好きやねん」と言っても、鼻で笑われるなと思った。だから家でひっそり歌詞を書いたり、ごく少数の友だちとだけで共有しあっていました。

梅田のサイファーには中卒の人や、ひきこもりだった人や、バリバリのエリートコースを歩いているような人もいました。まったくちがう生き方をしてきた人たちが、ひとつの場所でラップをしていることに驚いたんです。

学校が自分の世界のすべてで、学校で「イケてる」「イケてない」という格差があることにずっとイラついていたんですが、学校の外の世界の人たちと出会って、「俺はすごく狭い世界にいたんやな」と思いました。

見た目とか、まわりの人と同じことができない、ということをいっさい気にしなくなりました。「俺にはラップがあるし、それを共有できる仲間がいる。それが一番楽しくて大事なことやから、別に学校ではどうでもええな」と、ある意味、開き直れたんですね。

コンプレックスをさらけ出した方が、自分もまわりも楽しかった

劣等感は負けん気につながります

今ではこう思います。自分にコンプレックスがあったり、劣等感があったりする人こそ、なにかを表現するのに適している

多くのアーティストと出会いますが、みんなコンプレックスを持っています。俺も、満たされてないからこそ、それを埋めるために表現をするという方法で今も自分を保っているんです。

バトルのときは、1対1だし、いいラップをすればお客さんが盛り上がってくれる。「俺、今、人生で初めて、主役や」と思ったんです。だから始める前はすごく怖いんですが、一度始まったら気持ちいいんですよ。

俺にはバトルをするうえで、自分なりの決まりがあります。それは相手が誰であろうと、ビビったり、ていねいな言葉でしゃべったりすることはしない、ということです。そんなことしたらむしろ失礼なんじゃないかと思うんです。もし自分が後輩にステージのうえで「尊敬してました」なんて言われたら、いやですからね。逆にガンガン言って来てくれた方が楽しいと思います。だから、先輩が相手でも、「むちゃくちゃ言ったろ」と思って今でもやっています。バトルが終わったあとは、足がガクガク震えるときもありますけどね

今でも「カッコつけない」は自分のスタイルです。俺はぶれることのない自分のスタイルを苦しんだ1年で見つけることができた。だから、不登校とかひきこもりで社会とあまり関わっていないときに、自分のなかで摂取したもの、自分のなかで考えたもの、それはすごく大事なことではないかと思います。

社会に関わらないということは、それだけ自分と向き合える時間があるということです。「学校でイケてないとだめなんじゃないか」とか「社会に出たら成功しないと」とか、そういうよけいな情報が入ってこない状況のなかで自分と向き合える、その時間こそ大切にしてほしいと思います。

-Artist, 名言
-, ,

Translate »